プレマリン
プレマリンは、結合型エストロゲンを主成分とした更年期障害などの治療に使われる医薬品です。
更年期とは、40代から60代にかけて卵巣の機能が低下する為に女性ホルモンのうちのエストロゲンン分泌が減少し、ホルモンバランスが崩れてしまう時期と期間の事です。
ホルモンバランスが崩れることによって自律神経が正常に機能しなくなる為におこる様々な症状は、すべて更年期障害と位置付けられています。
よくある症状には、のぼせ、手足の冷え、発汗を伴うほてりなどがあり、その他にもめまい、むくみ、頭痛、肩こり、便秘、倦怠感、動悸、腰痛などの身体の症状の他に、無力感、うつ状態、イライラなど、精神的な症状も起こります。
プレマリンは、このような状態を、身体の外部からエストロゲンを補給することで、ホルモンのバランスを整え、改善する効果のある医薬品で、のぼせや発汗を伴うほてりには、効果的です。
更年期障害の他にも、卵巣欠落症状、卵巣機能不全症、泌尿生殖器萎縮のために発症する乾燥型の腟炎、機能性子宮出血などの治療に用いられ、骨量を増加させ、骨折予防の効果があることから骨粗しょう症の予防に用いられることがあります。
用法・用量
・卵巣欠落症状、卵巣機能不全症、更年期障害の場合 1日に0.625〜1.25mgを服用。
・機能性子宮出血、腟炎の場合 1日0.625〜3.75mgを服用
・疾患の種類、症状の重度、年齢によって異なりますので、医師の指示に従って服用量を決めます。
使用上の注意
・服用を始める前に、乳房検診と婦人科検診、服用中は定期検診を受ける必要があります。
・更年期障害の為に服用する場合、黄体ホルモン薬との併用が必要です。
・乳がんや子宮がんを患っている場合、卵胞ホルモンによって悪化する恐れがある為、服用することはできません。
・血栓性静脈炎、肺塞栓症、狭心症、心筋梗塞、脳卒中などの血栓性疾患のある人は服用できません。
・腎臓病、肝臓病、糖尿病の人は、服用に注意が必要です。特に肝臓に重度の疾患がある場合は服用できません。
・子宮筋腫、子宮内膜症、乳房結節、乳腺症のある人は服用に注意が必要です。医師に指示に従い服用してください。
副作用
・乳房の張りや痛み、下腹部痛
・吐き気、嘔吐、食欲不振
・帯下、予定外の性器出血
・むくみ、体重増加
・血栓症
※血栓症は、長時間身体を動かせない状態が続くと発症する恐れのある病気です。
重篤な症状になる恐れがありますので、ふくらはぎの痛み、突然の息切れ、胸の痛み、手足のしびれやふくらはぎの痛み、激しい頭痛などの初期症状が現れた場合には、医師に連絡する必要があります。