クロトリマゾールクリーム
クロトリマゾールは真菌系のカビに対して有効なクリームです。
患部に塗布していくことで徐々に肌の炎症が治まってきますが、数日で炎症が治まるというような即効性はありません。
成分となっているのはイミダゾール系のクロトリマゾール。
抗真菌薬として使われていて、水虫などに使われている成分です。
水虫の原因は白癬菌と呼ばれる菌で、皮膚の感染症に起こる病原体となっています。
足底や指の間に菌が発生しやすく、特に中高年から高齢になるとこの菌が繁殖しやすくなっています。
また、皮膚だけでなく爪の中や爪の表面まで侵食してしまい、白癬菌が爪水虫にまで発展するケースもあります。
そうなると、数週間で治癒するのが難しくなってしまいます。
内服薬タイプのもので白癬菌を殺す作用があるものもありますが、直接、外用薬で対応するのが一般的となっています。
真菌はなかなか死滅しずらい菌で、真菌の生成を阻止するにはエルゴステロールと呼ばれる成分を阻害する必要があります。
その阻害効果がクロトリマゾールにはあります。
皮膚がただれたり、皮が剥けてくると塗布する時に痛みやかゆみをともなってしまいますので、できるだけ早いタイミングで塗布するのが早期治癒の効果的な対処法となります。
一般的に2、3週間程度で治癒できるというのは軽度な症状の場合のみです。
水虫の治療では半年から1年以上かかってしまうこともよくあります。
ただし、治りにくいからといって1日に数多く塗布すると、かえって皮膚の発赤やシミ、ヒリヒリ感が増してしまいますので、使用用途以上に患部に塗布するのは控えましょう。
クロトリマゾールを配合した真菌対策の塗り薬は液状タイプもありますが、クリームタイプの方が刺激性もなく使用しやすいというメリットがあります。
塗布し続けることで徐々に改善が見込める軟膏薬ですが、生活環境で湿った環境が続くと感染する確率が高まり、一向に改善されないということもあります。
できるだけ患部を乾燥させ、湿気のたまらない環境を維持することがポイントとなります。
用法・用量
1日2〜3回患部に塗布する。 (患部をよく洗い、乾燥させてから塗布すること)
症状によっては治療開始後2〜3週間しても症状が改善されない場合があります。
その場合は、医師に相談してみましょう。
効果・効能
皮膚真菌症の治療(水虫、体部白癬、股部白癬、カンジダ症、癜風、指間糜爛症、間擦疹、乳児寄生菌性紅斑、爪囲炎など)
副作用
刺激痛、発疹、紅斑、かゆみ、かぶれ
使用を控えたほうがよい方
・ただれのひどい方
・傷のある方
・刺激痛などが起こりやすい敏感肌の方
・クロトリマゾール系の塗布でアレルギー反応が出たことがある方