アリピゾル
アリピゾルは、主要成分であるアリピプラゾール15mgが配合されている非定型抗精神病薬で、先進薬であるエビリファイのジェネリック医薬品です。
アリピプラゾール15mgが配合されている為、服用初期ではなく、一定期間服用している場合に向いています。
アリピプラゾールには、緊張感や不安感のある精神状態や、過剰な昂揚感で興奮状態になっている精神状態を落ち着かせる効果がある為、統合失調症、双極性障害に治療、および抗うつ剤と併用して行ううつ病の治療に使われています。
統合失調症に対しては、ドーパミンという神経伝達物質に働きかけて、幻覚、妄想などをおこさせている脳の情報伝達系の混乱を調整し、落ち着かせる効果があります。
統合失調症には、幻覚、妄想、興奮といった症状が現れる陽性症状と無感情、意欲低下、自閉といった症状が現れる陰性症状がありますが、アリピプラゾールはどちらの症状にも効果があります。
躁状態とうつ状態を繰り返す双極性障害に対しては、躁状態での興奮や判断力の低下、怒りっぽさなどを落ち着かせる効果があります。
うつ病の治療には、通常抗うつ薬が使われます。
抗うつ薬はセロトニンやノルアドレナリンなどの脳内の神経伝達物質の減少した為に、受容体が増加している状態を改善する為に処方されますが、はドーパミンの低下を改善する作用はない為、アリピプラゾールと併用して、抗うつ剤だけでは効果の上がらなかった場合のうつ病の治療に使われます。
アリピプラゾールは、従来の定型抗精神病薬に比べて眠気や体重の増加といった副作用が少なく、統合失調症の陽性状態だけではなく陰性状態にも効果があります。
用法・用量
統合失調症
・1日1回~2回 6〜12mgを服用します。服用を開始後、2週間から必要があれば24mgまで増量し、維持用量とします。
・1日に服用できる量の上限は30mgで、できるだけ増量しないことが必要です。
・年齢、症状によって用法・用量が変わるので、医師に指示に従って服用してください。
双極性障害
・1日1回 12〜24mgを服用 開始容量は24mg 症状に合わせて増減します。
・1日に服用できる量の上限は30mgで、できるだけ増量しないことが必要です。
・年齢、症状によって用法・用量が変わるので、医師に指示に従って服用してください。
うつ病・うつ状態
・1日1回 3mgを選択的セロトニン再取り込み阻害剤、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤などの抗うつ剤と併用して服用
・1日に服用できる量の上限は15mg
使用上の注意
・肝機能障害、糖尿病、心臓病、てんかん、低血圧、高齢者は、注意深く服用する必要があります。必ず医師に指示に従って服用してください。
・他の精神安定剤と併用すると、作用が強く現れる可能性があります。
・血圧を下げる薬と併用すると、めまいやたちくらみをおこす恐れがあります。
副作用
そわそわ感、不安感、手足の震え、筋肉の緊張、めまい、頭痛、吐き気
まれに、高血糖、低血糖、遅発性ジスキネジア、アナフィラキシー、けいれんなどの深刻な副作用がおこる場合があります。
服用後に、普段と違う症状が現れた場合には、直ちに医師の診断を仰いでください。