シプラル
シプラルは、プロプラノロール塩酸塩を有効成分とするインデラル錠のジェネリック医薬品で狭心症、不整脈などの治療に使われています。
有効成分のプロプラノロール塩酸塩は、ノルアドレナリンと結合することによって、交感神経系を興奮させ心臓や血管に伝えるβ受容体が、ノルアドレナリンと結合することを妨げて、心臓の心拍数を減少させて、収縮力を弱め、血圧が下がる働きをするβ遮断薬です。
狭心症の痛みは、動脈硬化で狭まった冠動脈に十分な血液が流れなくなる為、心筋が酸素不足になることからおこりますが、プロプラノロール塩酸塩の作用で、心臓にかかる負担を軽減することができます。
不整脈には、脈の乱れ、息切れ、動悸、めまい、立ちくらみ、虚脱感、失神、けんれんを伴う失神などの症状を起こす頻脈があります。
頻脈の原因には、高血圧、狭心症、心筋梗塞、アテローム性動脈硬化症、心臓弁膜症、心不全、心筋症がありますが、プロプラノロール塩酸塩は、血圧を下げる効果があることから、頻脈の治療にもう効果を発揮します。
用法・用量
【軽症〜中等症の本態性高血圧症】
・開始用量 1日3錠〜6錠(30〜60mg)を3回に分割して服用します。
・十分な効果が得られない場合は、1日に12錠まで増量します。
【狭心症】
・開始用量 1日3錠(30mg)を3回に分割して服用します。
・十分な効果が得られない場合は、1日に2錠、3錠と漸増します。
【褐色細胞腫手術時】
・開始用量 1日3錠(30mg)を3回に分割して服用します。
・十分な効果が得られない場合は、1日に2錠、3錠と漸増します。
【上室性、心室性の期外収縮、発作性頻拍の予防、頻拍性心房細動、洞性頻脈、新鮮心房細動、発作性心房細動の予防】
・開始用量 1日3錠(30mg)を3回に分割して服用します。
・十分な効果が得られない場合は、1日に2錠、3錠と漸増します。
【片頭痛発作の発症抑制】
・開始用量 1日2〜3錠(20mg〜30mg)を2〜3回に分割して服用します。
・十分な効果が得られない場合は、1日に2錠まで漸増します。
※用法、用量は、年齢、症状によって変わりますので、医師の指示に従って服用してください。
使用上の注意
・喘息、気管支炎や肺気腫で気管支けいれんのおそれがある場合、心不全、重い心臓の刺激伝導障害や徐脈、異型狭心症、低血圧、重い末梢循環障害、未治療の褐色細胞腫のある人は、病状を悪化させるおそれがあるので、この薬を服用することはできません。
・妊娠中、授乳中の人は、この薬を服用することはできません。
・糖尿病の人は、低血糖になりやすくなりますので、注意が必要です。
・マクサルトなどのリザトリプタンが配合されている片頭痛の発作治療薬と併用することは、リザトリプタンの作用が増強するおそれがあるため禁じられています。
・同系のβ遮断薬を含有する緑内障などの治療に使われる点眼薬を使用している場合、この薬の作用や副作用が強く出る恐れがあります。