サインバルタ
サインバルタは、デュロキセチン塩酸塩を有効成分とするサインバルタカプセルのジェネリック医薬品で、うつ病、うつ状態、糖尿病に伴う神経痛の治療に使われています。
有効成分であるデュロキセチン塩酸塩には、脳内にあるノルアドレナリンとセロトニンという2つの神経伝達物の再取り込みを阻害する働きがある為、神経の伝達をよくして、不安を和らげ、意欲を高めて、うつ状態を改善する効果があります。
また、痛みを抑える神経に作用して、痛みの伝達を抑制する働きがあるので、糖尿病に伴う神経痛の治療にも効果をあらわします。
うつ病やうつ状態がおこる要因の中には、ノルアドレナリン、セロトニンなどの神経伝達物質の欠乏があります。
ノルアドレナリンは意欲、気力、判断力、集中力などに関わる神経伝達物質です。
脳内の視床下部から下垂体を通じて副腎皮質につながっているHPA系の機能が働いている時に、放出されるのですが、持続的なストレスが続くと、枯渇してしまい、うつ状態を引き起こす原因になります。
セロトニンは食欲、性欲、衝動性、緊張などに関わる神経伝達物質です。
HPA系の機能が働き過ぎの状態になると、機能が低下してセロトニンが欠乏し、うつ状態が引き起こされる原因になります。
この薬は、セロトニン系とノルアドレナリン系の神経にだけ選択的に作用する為、従来の抗うつ薬にみられる口の乾き、便秘などの副作用が少ないことが特徴です。
用法・用量
・1日1回朝食後、40mgを服用します。
・開始服用量は1日20mg、1週間以上の間隔を空けて1日用量として20mgずつ増量し、十分な効果が得られない場合は1日60mgまで増量することができます。
・年齢、症状によって用法、用量は変わりますので、医師の指示に従って服用してください。
・急に服用を中止すると、症状が悪化する恐れがありますので、医師に指示にしがって服用量を徐々に減少してください。
・再発防止のために、症状が改善しても服用を続ける必要がある場合がありますので、医師の指示に従って服用を継続してください。
使用上の注意
・躁うつ病の場合は、逆効果になることがあります。
・肝臓病、腎臓病、前立腺肥大症などで尿の出にくい人、緑内障、躁うつ病、てんかん、高血圧、心臓病のある人は、病状が悪化する恐れがありますので、慎重に服用してください。
・重い肝臓病、重い腎臓病、コントロール不良の閉塞隅角緑内障、妊娠または授乳中の人はこの薬を服用することはできません。
・パーキンソン病の治療に用いるセレギリンと服用しているいる人は、セロトニン症候群という深刻な副作用を起こす可能性が高いので、この薬を服用することはできません。
副作用
口の渇き、吐き気、嘔吐、便秘、下痢、眠気、不安感、頭痛、めまい、立ちくらみ、不眠、発汗、ふるえ、頻脈、動悸、血圧上昇、発疹、かゆみ