アルダクトン
アルダクトンは、高血圧症、心性浮腫などの治療に使われる血圧を下げる効果のある医薬品です。
アルダクトンの主成分であるスピロノラクトンは、抗アルドステロン薬の部類に入る成分で、体内の余分な水分と塩分を尿とともに排出する働きをします。
これは、スピロノラクトンが、ホルモンの一種で、体内の水分を増やして血圧をあげるアルドステロンの働きを抑えるためです。
その為、血圧が下がり、むくみがとれる、心臓への負担が軽減されるという効果が現れます。
通常の利尿剤は、カリウムも同時に体外に排出してしまいますが、スピロノラクトンは、カリウムを体内に留めること、降圧作用が弱いことが特徴で、重度の慢性心不全の治療にも効果的であることが特徴です。
以下症状の症状改善に効果があります。
・本態性
・腎性などの高血圧症
・うっ血性心不全
・腎性浮腫
・肝性浮腫
・特発性浮腫
・悪性腫瘍に伴う浮腫
・腹水に治療
・原発性アルドステロン症
また、グリチルリチン製剤と併用することにより、低カリウム血症を予防することができます。
その他、ニキビ、多毛症などの改善の為のホルモンバランスの調整に使われることもあります。
用法・用量
・1日50〜100mgを数回に分けて服用
・併用する薬を含めて、医師に指示に従って服用してください。
使用上の注意
・夕食後に服用すると、睡眠の妨害になる恐れがあります。
・無尿、急性腎不全といった症状には使うことができません。
・降圧薬のエプレレノン、免疫抑制薬のタクロリムス、抗がん薬のミトタンとの併用はできません。
・降圧薬と併用する場合、血圧が急激に下がり、めまいを起こしたり、意識を失ったりする恐れがあります。
・ACE阻害薬、A2拮抗薬、アリスキレン、月経困難症治療薬のドロスピレノンと併用する場合は、血液中カリウム濃度が5・5mEql以上になり、重篤な症状を引き起こす高カリウム血症を発症する恐れがあります。
・強心薬であるジギタリス製剤、抗うつ薬であるリチウム製剤と併用する場合は、医薬成分の血中濃度が増加し、副作用がおこる恐れがあります。
・服用の前後にアルコールを摂取すると、めまいや立ちくらみをおこす恐れがあります。
・妊娠中に服用すると、胎児のホルモンに影響することがあります。
副作用
・めまい、立ちくらみ、頭痛、倦怠感
・吐き気、食欲不振、下痢、便秘
・発疹、じんましん
・乳房がふくらむ、乳首の腫れや痛み、生理不順、無月経、閉経後に性器出血、性欲減退、多毛、声が低くなる
・高カリウム血症、低ナトリウム血症、代謝性アシドーシス
・急性腎不全
・中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群