ベンザックジェル5%
ベンザックジェル5%は、過酸化ベンゾイルが配合されたニキビの治療薬です。
ニキビの原因は、角質層が硬くなって毛穴をふさいでしまうことで、毛穴の中に酸化した皮脂が詰まってしまい、常駐菌であるアクネ菌が増殖して炎症をおこします。
過酸化ベンゾイルは、酸素を発生させてアクネ菌を殺菌すること、無駄な角質を取り除き角質が硬くならないようにすること、皮脂の分泌を抑制して肌を乾燥させることという3つの働きをします。
角質を取り除く効果と乾燥させる効果が高いので、もともと乾燥気味の肌の人は、保湿ケアをしっかりしないと、肌トラブルになる恐れがあります。
敏感肌の人は、すでにターンオーバーのサイクルが乱れ、角質層のバリア機能が低下しているという状態にあり、保湿能力が低く、外部からの刺激に対応できませんので、ベンザックジェルを使うと、さらに悪化する恐れがあります。
また、白ニキビや黒ニキビが悪化し、毛穴の中でアクネ菌がヒアルロニダーゼ酵素を産出してしまうと、炎症がひどくなり、化膿してしまうという赤ニキビになっている場合にも、ベンザックジェルは刺激が強すぎて、副作用を起こす恐れがあります。
過酸化ベンゾイルは、アメリカでは、多く使われているニキビ治療薬ですが、日本国内では認可されていない為、皮膚科では自費診療の扱いで処方されます。
使用方法
・使い始め〜3日目:メイク落とし、洗顔をすませた後、保湿ケアをし、少量を患部に塗付し、2時間後に洗い流します。
・4日目〜6日目:就寝前にメイク落とし、洗顔をすませた後、保湿ケアをし、少量を患部に塗付し、朝までそのままにします。
・7日目〜:1日2回、朝 洗顔、保湿ケア後、就寝前 メイク落とし、洗顔、保湿ケア後に少量を患部に塗布します。
使用上の注意
・過酸化ベンゾイルに過敏症の既往歴のある場合は、使用できません。
・アルコールを含む化粧品、スクラブ、薬用石鹸は、過剰に肌を乾燥させてしまいますので、使用を控えてください。
副作用
・皮膚剥離、かゆみ、炎症、皮膚の赤み
・まれに起こる重い副作用
・発疹、顔面、舌、喉などの腫れ、めまい
ニキビの治療について
ニキビの治療は、肌の外部から薬を塗ったり、保湿の為のスキンケアをしたりするのと同時に、体内の環境を整えることが大切です。
その為には、腸内環境を改善し老廃物を貯めこまないこと、血液の循環を良くすることがポイントですので、糖質、脂質の摂取を控え、ビタミンA、B2、C、E、ミネラル、食物繊維などをバランスよく摂取するようこころがけましょう。