スタビア
スタビアは、サニルブジンを主成分としたヌクレオシド系HIVウィルス逆転写酵素阻害薬という体内に侵入したエイズウィルスの増殖や発症を抑える作用のある医薬品です。
HIVとは、ヒト免疫不全ウィルスであり感染し発症するとエイズ(後天性不全症候群)とよばれます。
HIVに感染すると免疫力が徐々に低下していき、健康な時であれば問題のない菌などに感染しやすくなり様々な病気を引き起こしてしまうようになります。
このような状態になるのは感染してから10年前後を経過した頃となりますが、個人差があります。
エイズ指標疾患に指定されている病気にかかるとエイズ(後天性不全症候群)発症と診断されます。
エイズ指標疾患とは、厚生労働省が定めている真菌症・原虫症・細菌感染症・ウィルス感染症・腫瘍・その他に分類される23種類の合併症のことをいい、カンジダ症・ニューモシスチス肺炎・活動性結核・サイトメガロウイルス感染症・反復性肺炎・HIV脳症などがあります。
HIV に感染すると、高熱がでる・関節が痛い・体がだるいなどインフルエンザに似た初期症状とよばれる症状が出現しますが、数日から数週間で症状は消失するため風邪だと思い、HIV に感染していると気づかないケースが多くあります。
感染経路は母子感染・血液感染・性行為による感染があります。
母子感染の場合は、母親がHIVに感染しており出産時や授乳を通して子供に感染します。
血液感染の場合は、覚せい剤を使用する時の注射器の使いまわしなど血液を介して感染します。
性行為による感染の場合は、性行為時に粘膜を通して感染します。
一番多いとされる感染経路は性行為によるものですが、中でも同性同士の性行為による感染率が高くなっています。
日本でも年々HIV感染者とエイズ患者数は増加しているといわれています。
HIV感染をしていることに気づかないまま感染を拡大してしまう可能性もありますので、感染を疑う場合は検査を受けて感染の有無を確認してください。全国の保健所にて匿名で無料検査を行うことができます。
HIVに感染してしまうと残念ながら完治はしませんが、発症を遅らせることや体内でのエイズウィルスの増加を抑えることはできます。
スタビアは、HIV感染の治療薬として高い効果を発揮する医薬品です。
用法・用量
1日2回(12時間おき)1錠ずつ服用してください。
※必ず、医師の指示に従い服用をしてください。
使用上の注意
・HIV感染症を治癒する効果はありません。
・自己判断で服用量を増減したりしないでください。
・併用できない薬があるため、治療中の病気をお持ちの方は主治医にご相談ください。
・妊娠中または妊娠の可能性のある方や授乳中の方は、服用できません。
副作用
下痢・腹痛・頭痛・吐き気・嘔吐・倦怠感・脱力感・息苦しさ・意識障害など