グリコメット
グリコメットは、メトホルミン塩酸塩を有効成分とするビグアナイド系糖尿病用剤 グリコラン錠のジェネリック医薬品で、食事療法、運動療法、スルホニルウレア尿素剤による治療で十分な効果を得られなかった2型糖尿病の治療に使われています。
ビグアナイド系糖尿病用剤とは、インスリンの分泌を促進するスルホニル尿素薬とは違い、膵臓でのインスリン分泌を促すことなく血糖値を低下させる薬剤のことで、肥満型の2型糖尿病に使われることの多い糖尿病用剤ですが、副作用として血中に乳酸が蓄積し、著しく酸性に傾いた状態になってしまう乳酸アシドーシスを発症させる恐れがある為、乳酸アシドーシスの危険因子があるとされる人は、服用することはできません。
乳酸アシドーシスを発症すると、悪心、嘔吐、腹痛、下痢等の胃腸症状や、倦怠感、筋肉痛、過呼吸等がおこり、進行すると昏睡状態に陥り、死亡することもある為、用法、用量をしっかり守って服用する必要があります。
有効成分であるメトホルミン塩酸塩には、肝臓での糖の生成が抑制する糖新生抑制作用、筋肉、脂肪組織などで糖分が利用されるよう促進する糖利用促進作用、小腸に糖分が吸収されることを抑制する糖吸収抑制作用と、インスリンに対する感受性を高める働きがある為、血糖値を下げる効果があります。
血糖とは、血液中にある糖分のことで、膵臓から分泌されるインスリンによって調節されているのですが、インスリンが不足すると血糖値が上がり、糖尿病や神経障害、網膜症、腎臓病などの合併症を引き起こしてしまいますので、適切な血糖値を保つことが、糖尿病の治療と合併症の予防につながります。
用法・用量
・1日1錠(500mg)を、2〜3回に分けて食後に服用します。
・1日最高服用量は12/1錠(750mg)です。
・用法、用量は年齢、症状、他に併発している病気、服用中の薬、身体の状態に応じて変える必要があるので、医師の指示に従って服用してください。
使用上の注意
・この薬の服用を開始しても、糖尿病の基本療法である食事療法と運動療法を続けることが重要です。
・乳酸アシドーシスに対して心疾患、腎機能障害、低酸素血症を伴う慢性肺疾患、80歳以上の高齢者などの危険因子のある人は、この薬を服用することができません。
・腎臓病、透析を受けている人、肝臓病、アルコール摂取量の多い人、脱水症、重症ケトーシス、糖尿病性昏睡、1型糖尿病、脳下垂体機能不全、副腎機能不全、栄養不良状態、衰弱状態、妊娠中の人は、この薬を服用することができません。